デイサービスは介護保険の王道
高齢者が介護保険を利用しながら、在宅での生活を継続する時に主に使うサービスの中でデイサービス(通所介護)があげられます。
デイサービスの選び方を話す前にデイサービスの役割と特徴についてお話をさせてください。
デイサービス役割
デイサービスの大きな役割りですが大きく1⃣から3⃣があげられます。
1⃣外に出ていくことで他者との交流を図る(家に閉じこもりがちな高齢者の閉じこもり予防等)
2⃣介護する家族の負担の軽減
3⃣デイサービスで提供される食事、入浴、機能訓練や生活リハビリテーション、レクリエーションなどによって、心身機能の維持・向上をはかり、自宅での自立した生活をより長く続けていく。
デイサービスの規規模
次に規模についてですがデイサービスの規模は大きく分けて4つです。
①地域密着型通所介護のデイサービス。員基準は定員が18名であり、1か月あたりの利用者数が450名以下と定められています。
※地域密着型通所に関しては原則的にはその事業所の所在している市町村の方しか利用ができません。
②通常規模型のデイサービス。月の利用者さんが750人以内。
③大規模型Iのデイサービス。月の利用者さんが750人を超え900人以内。
利用料金については、①の地域密着型通所介護の1回の料金が高く設定され次に②通所規模③大規模I④大規模IIの順になっています。
これは、一人ひとりの利用者に寄り添った手厚いサポートが可能になるため規模が小さい方が単価も高くなります。
それとこれは余談ですが令和3年度の介護保険の改正で、大規模のデイサービスの単価が安い為使える回数も多いため、通常規模との公平性の観点からケアマネージャーの行う給付管理は大規模IとIIは通常規模で計算して点数を超えるところから大規模ⅠもしくはⅡで計算になります。簡単に言うと実際の請求は区分支給限度額の点数は越えなければ規模に沿っての計算、超える場合になるときは基本的には通常規模で計算して超えたところから規模に合わせた計算になります。
規模について説明させていただきましたがデイサービスはその施設によっても色が出ます。大規模ⅠとⅡに関しては運動に特化したデイサービスが多いです。機能訓練士さんがおり作業療法士や理学療法士などの専門職がおり、利用者さんの身体状況に合わせて個別機能訓練のメニューや計画書を作ってくれて3カ月に1度評価を行ってくれます。
地域密着型デイサービスでは、ほとんどいませんが大規模デイサービスには、言語聴覚士がいることがあります。
言語聴覚士発語、理解、聴覚(話す、理解する、聞く)などコミュニケーションに関連する能力や認知機能、及び摂食・嚥下機能(飲食する能力)の専門職です。なかなかいらっしゃらいので本当に貴重でありがたいです。
入浴に関しても個浴、リフト良く、機械浴なども完備されて利用される人数も多い分多くの人に対応できる形が多いイメージです。
地域密着型通所介護は通常の通所介護と違い、事業所と同じ市区町村に居住している人だけが利用できるのが大きな特徴になっているので同じ地域の方が多く規模が小さい分、認知症のある方などは、大規模の人数が多いデイサービスに比べて落ち着ける環境だと思います。認知症の方は人がたくさんいたりする環境は馴染まないこともあるので、私は前情報で認知症がある方、落ち着ない様子がある方に関しては地域密着型デイサービスを進めることが多いです。
通常規模のデイサービスは、いろいろ種類が多くそこの管理差はさんの色がで安い感じがします。音楽(カラオケがあったり生演奏)にも特化していたりレクレーションや手作業に特化したりしているところが多いです。手作業はすごい所だとかなりのクオリティーで作品を仕上げてくるところもあります。これは地域密着型デイサービスでも多いですがお食事にも力を入れているところはお食事は委託せず自前の野菜や有機農法にこだわっていたりおやつは手作りで、見た目だけでもワクワクさせてくれるところもあります。
デイサービスをお話をさせていただきましたが、結局はどう選んだら良いかといいますと、ご本人(利用者様)がどのような人かケアマネージャーに話してみてください。歌が好きだったとか、手作業が好きだったとか近所でどんな人と仲が良かったとか(仲の良い方が一緒にいるとおしゃべりをされたり行く楽しみにつながります)以前に比べて体を動かす機会が減っているとか昔は踊りをしていたとか伝えてください。
私も自分が働いている地域のデイサービスのそれぞれの特徴や規模など把握しています。
一番大切なのはその人にあったデイサービスを選定することが大事です。ケアマネージャーはケアプランを作る前にアセスメントと言って情報を集めますのでしっかりとつたえてください。
最後にケアマネージャーの運営基準では、ケアマネジメントの公平中立を確保する観点から、利用者の心身の状況等に応じた利用者本人の選択に基づくサービス提供体制の確保や、特定の居宅サービス事業者の利用に偏らないようにすること等が求められています。
デイサービスだけに限らず事業所を選定する際には1事業所だけでなく、いくつかの事業所をしっかりと本人様、ご家族様に説明することが大事になっていますのできちんと説明してくれない時は注意ですね。
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