ケアマネジャーは、介護を必要とする方が介護保険サービスを受けられるように、ケアプランの作成やサービス事業所との調整を行う、介護保険に関するスペシャリストです。
介護に対する知識も求められますがそれ以外にも、求められることも多くあります。
ケアマネージャーに求められる能力
①アセスメント能力
アセスメントとは高齢者のニーズ(解決すべき生活課題)や可能性を把握するために、さまざまな情報を収集・分析することです。
見る、聞く、観察することは、ケアマネージャーとして、利用者さんの正しいニーズを導き出すためにとても重要な能力になります。
ケアプランはを作るには、このアセスメントがきちんと取れているかで変わってきます。
アセスメントが正確であればプラン作りは楽になるのとサービスなども決めやすいです。
②コミュニケーション能力
利用者さん本人やそのご家族様との関わりやサービス事業所さんとのやり取りも大切です。
コミュニケーションなくてはなりません。 そのためには、相手と正しく的確なコミュニケーションをとるための力が必要です。
介護利用者の生活の質を向上させるためにも、各方面の関係者との交渉力なども試されるでしょう。
担当者会議やモニタリング時にも的確に行うことで情報の共有やケアの方向性なども足並みを揃えられます。
③書類管理整理能力
ケアマネージャーの扱う書類はかなり膨大な量になります。
運営規定上の書類や各サービス事業者からの書類、市役所に提出する物も含めて重要な物が多いです。
そのため、また必要な時に必要な書類をすぐに出せすために、どこにあるのか分かりやすく整理しておかないといけないです。
また特定事業所加算などとっている事業所は、加算や会議関係の書類の保管や管理、同意から署名の日付けまで実地指導でのチェックは厳しいです。
書類が足りなくて減算になれば経営にも大きく関わります。
④給付管理能力
完成したケアプランによる介護サービスが適用され、給付金が支払われる際、1ヶ月ごとにきちんとサービス提供事業者が計画どおりにサービスを提供したか確認をします。そして、必要書類を作成して国民健康保険団体連合会に提出し、請求手続きをしなければなりません。
具体的には、
• 支給額限度額の確認と利用者負担額の計算
• サービス利用票、サービス提供票の作成
• 給付管理票の作成と提出
を、行っている為、大事な金銭面に関わってくる業務となります。
これは利用者さんのお金だけではなく利用したサービス事業所にも関わってくるのでしっかりと行い返戻のないようにしなければいけません。
⑤危機管理能力
利用者さんの状況や状態によって先を見て行動をしなければいけない場面があります。
例に上げると特別養護老人ホームへの申し込みや看取り期における対応、褥瘡(発赤)などの情報があった時の対応、また家族支援の中で虐待が疑われるケースへの対応があります。
今は大丈夫でも先を見越す、早い段階での対応、地域包括支援センターも関わってもらわないとケアマネージャー自身も大変になるケースがあります。
早い段階で対応できれば大きな問題に繋がらず未然に防げることもあります。
これは経験も必要な部分もありますが先を予測して対応することで利用者さんご家族にも大きなメリットになります。
⑥判断力と行動力
ご自宅での様子は自分で実際に足を運ばないと利用者の現状を把握することは難しいです。
多職種からの報告書や電話連絡だけで状態を把握していると、利用者の要望を把握することはおろか、問題が悪化する可能性もあります。
ケアマネは、利用者さんやご家族から連絡があった時には、その内容に応じて判断して、状況をしっかり確認してすぐに動かないといけません。
特に転倒や病状の変化などはできる限り早く対応していかないと大きな事故に繋がるか命に関わることもあります。
特に介護や医療に対して知識のないご家族だと判断を誤ることもあります。
また連絡をくれる家族であれば具体的に伝えてあげるか訪問して聞き取りをして上げると安心と信頼関係ができます。
⑦常に新しいことに対しての向上心
介護保険は3年に一度、必ず見直しがされます。
介護保険制度の変更や料金加算の改定など幅広く変更があります。
3年間を振り返りその地域での反省点やその地域の介護に関しての統計なども上として、厚生労働省が中心に市の保険者、地域包括支援センターが内容をまとめます。
研修などでもやっていく部分もありますがケアマネージャが独自で学んでいかないといけない部分があります。
また市の社会資源も新しい物が増えていくので確認や見学していかないといけません。
仕事の中でも効率よく学んでいくことが大事です。
まとめ
ケアマネージャーは、介護保険のプロとして、必要とされる知識が幅広く、求められる能力もさまざまあり難しい職業です。
介護の経験や知識も必要とされますが、ケアマネージャーは、コミュニケーションや給付の管理や先を予測して動くことも求められています。
また、新たな制度やケアマネージャーとしての質の向上や能力を高めていくことが大事です。
ケアマネージャーは高齢者が在宅で生活する、暮らしていくためのお手伝いができる、大変やりがいのある仕事です。
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