難病ケアマネジメント

介護日記

介護支援専門員の法定研修のカリキュラムについてパブリックコメントが11月に完了しています。(国の行政機関が政令や省令等を定めようとする際に、事前に、広く一般から意見を募り、その意見を考慮することにより、行政運営の公正さの確保と透明性の向上を図り、国民の権利利益の保護に役立てることを目的としています。)

厚生労働省から間も無く正式にカリキュラムとして発出されます。

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法定研修カリキュラムの見直し。

今回改定の主な柱

①高齢者の権利擁護・意思決定に関する内容の追加・充実するための対応科目・ 時間数の増加。

②適切なケアマネジメント手法に関する内容を学ぶ科目への科目名の変更等である。

介護保険としては、基本的に高齢者のケアマネジメントが主になっていますが、それ以外にも今後重要とされる分野があります。それは難病ケアマネジメントです。

難病とは

発病の機構が明らかでなく治療法が確立されてい ない希少な疾病であって長期の 療養を必要とするものと定義されている。希少であるがゆえに、専門職にとっても経験する機会は少なく、知識や技術を構築しにくい。 年齢やライフステージは多岐にわたるため、人や年齢によって関わり方も変わり生活課題も幅広い内容になっています。

医療的ケアや介護がすぐに必要であったり、進行が早く死に至る疾患もあります。

介護保険サービスはもとより、保健・医療・福祉・就労・ 災害等幅広い領域を横断する サービス事業所や機関との連携を、いつ変化するとも知れない心身状態に応じて組み合わせて支援することが大事です。

関わり方も利用者・家族より先行しては行けませんしが対応も遅れをとってはいけません。

意思決定支援でも高度な技術が必要です。そのため難病ケアマネジメントは、高度なケアマネジメントである。なのに現行の法定研修に難病ケアマネジメント は含まれていません。

難病法に規定される指定難病は300を超えるが、介護保険法の第二号被保険者の特定疾病 に該当するのは10疾病です。

具体的にあげると

筋萎縮性側索硬化症(ALS)、進行性核上性麻痺パーキンソン病、大脳皮質基底核变性症、多系統萎縮症、脊髄小脳変形症、後縦靱帯骨化症、広範脊柱管狭窄症、悪性関節リウマチ、早老症等があげられます。

私の利用者さんでも進行性核上性麻痺や関節リウマチ等を抱える利用者さんがいますが病気の進行も早く福祉用具の選定1つとっても専門的な知識が必要となります。第2号被保険者の方若い方に関しては病気への理解や需要、ご家族様へのフォローなどもとても重要になります。また経済的な面でもどの様な制度があるかなども知っておく必要があります。

お子さんがいらっしゃる方に関しては、障害年金の申請や障害手帳及び難病手帳の取得、特定医療費受給者証まで繋げてあげたいです。

障害年金、障害手帳の申請は、とても大変です。申請方法を全て知る必要はないですが、どこに相談をすれば良いか、どんなメリットがあるか制度的な所も知っておくと家族も安心です。

働き盛りの方が難病になった時には、経済的な面でもご家族は追い込まれます。お子さんもきちんと教育を受けれなかったり、ご家族も必要以上に介護に追われるのだけは避けてあげたいです。

法定研修でカリキュラムが増えて時間も増えることは、ケアマネージャーの業務や研修の大変さを知っているのでよくわかります。私も現役でケアマネージャーをやっているので毎月の業務に追われての研修はきついです。

法定研修は、実務研修、更新研修I、更新研修IIを講習しましたが本当に大変でした。ですが学んだことを活かして実践しています。実務研修で脳血管疾患、脳梗塞のケアマネジメントを勉強しましたが脳梗塞は、とても再発の多い病気になります。再発予防を行うことが主となるプランが大事になってきます。医療連携は、言うまでもなく水分量の目標や確認、朝に大事な服薬が多く内服の管理や飲み忘れを無くすこと(血液さらさらにする効果がある物を飲んでいるので出血した時の対応も含めて)基礎的なことをしっかりと学んだことで実践に活かせています。

ケアマネジャーの事例検討会でも出現頻度の高い、進行性の難病が多いです。ケアマネジャーにとって難病ケアマネジメントは学ぶ必要性の高いことだと思います。難病の知識をもって専門的にケアマネジメント行うことは本人や家族にとっても良いことだと思います。

だからこそ難病ケアマネジメントが新たに法定研修に組込まれること、現場が必要だと思うこともそれ以外の人に理解されるためには、当り前のことを証明する根拠が必要だと言うことが大事になります。

まとめ

ケアマネージャーは、日々生活課題の解決に向けて訪問して、お話を聞き走り事業所とも連携をしています。その中で難病がある方とも関わる機会があります。専門的なケアマネジメントを行うために法定研修で基礎を学び実践して振り返り再度学んでいく反復、繰り返しがケアマネージャーの質を上げ専門職としての地位を上げていくのだと思います。

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