転倒骨折は、介護保険を 申請する理由の上位です。
まず最初に皆さんは高齢者が介護保険を利用する主な原因をご存じでしょうか?
介護保険を利用するこのになる主な理由
第1位は、認知症
第2位は、脳血管疾患(脳卒中)
第3位は、高齢による衰弱
第4位は、骨折、転倒
第5位は、関節疾患
第6位は、心疾患
上記の順になっています。
ここ数年は認知症が脳血管疾患を抜いて1位になっています。3位4位は同じぐらいの割合になっています。第5位の関節疾患は、介護保険創設時に比べれば減っています。
第6位の心疾患は同じ推移になっています。
今日は、第4位になる転倒と骨折についてお話をさせていただきます。第1位の認知症に関しては、平均寿命の延びもあり第1位になったのだと思います。
転倒・骨折は女性に多い?
転倒と骨折に関しては、女性より男性の方が多い割合となっています。
これは骨粗鬆症が原因になっていてる部分もあり、女性は閉経後に骨芽細胞を活発にする女性ホルモンである「エストロゲン」が激減するため骨がもろくなっていて衝撃をうけると折れやすくなっています。
高齢者の多い骨折部位
①大腿骨近位部骨折
太ももの付け根付近の骨折です。転倒することで受傷します。症状によっては寝たきりになる可能性があります。私が現場で働いていた時は一番多かった気がします。
②脊椎圧迫骨折
背骨が潰れる骨折です。尻餅をつくことで受傷します。骨粗鬆症が進行している人は日常生活の中で気づかない内に骨折していることがあります。私の利用者さんでも何人かいましたが寝返りをしたりするのも、かなり辛くベッドなどない方で床からの起き上がり立ち上がりは痛みが強く時間をかけないと大変です。
同行受診の時に先生が話していましたがレントゲンでも分かりづらかったりすることもあると話されていました。
③上腕骨近位部骨折
腕の付け根付近の骨折です。転倒した時に肩を打ったり、腕をついたりした場合に受傷します。
④橈骨遠位端骨折
手首の骨折です。③と同じく、転倒した時に手をつくことで受傷します。
治療方法は?
保存療法と手術療法に分かれます。
骨折部位の状態に左右されますが、大腿骨近位部骨折は手術療法。
脊椎圧迫骨折、上腕骨近位部骨折、橈骨遠位端骨折は保存療法が選択されることが多いです。存療法の場合は、骨折部位が安定するまで数週間から数ヶ月間、骨折部の安静を保つ必要があります。
この骨折種類については、看護師の国家試験にもでできます。
予防方法は?
検診を受けて医師に骨粗鬆症の評価をていただいたり、必要応じて投薬などの治療をしたりして進行を遅らせたりしてくださると思います。主治医が内科の先生であれば紹介状などを整形外科の先生に書いてもらうのも良いと思います。
これは余談ですがかかりつけ医(主治医)が内科の先生なら整形外科紹介状を、これは余談ですが大きな病院(200床以上ベッドがあるところ)に紹介状なしで行くと初診で5000円ほど取られると思います。書いてもらっていた方がお金もお得ですし先生同士の医療連携がスムーズに行き無駄な検査は減るかもしれません。
食事に関してもカルシウムやビタミンD、たんぱく質を摂取できるように食事に気を配ったりすることが大切です。
また日頃から運動や日光浴をしたりして、骨折の予防に努めましょう!
介護日記の6日目でもお話をしましたが転ばない環境づくりが大切になると思います。
身体状況に合わせて環境を整備することは利用者様にとって安心と安全の確保ができることで暮らしが豊かになります。
また、本人だけでなく家族の負担軽減にもつながります。
※詳しくは介護日記6日目
骨折してしまったら
まずは受診をして医師の治療方針を聞きましょう。
まとめ
高齢者の転倒事故による骨折は在宅に限らず高齢者施設でも多いと思います。事故による転倒骨折を0にするのは無理だと思いますが0に近づけることは、取り組んでいけると思います。まずは、受診をしてかかりつけ医に相談して骨粗鬆症などありましたら治療をしていきましょう。
食事などもバランス良く適度に運動や体操を行っていきましょう。
そして最後に私が感じることですが、お年寄りが転倒して病院に受診をしてる時の介護現場はいつも、やりようがない空気ですが、ああしておけば良かった、声掛けをすれば良かったなど利用者さんを思いやる気持ちと心配する気持ちでいっぱいです。
そんな現場で働くスタッフさんに介護保険制度は守られている、支えられている気がします。
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