障害者の「工賃」がピンチ?2026年報酬改定のウラ側と、私たちが抱く「モヤモヤ」の正体

介護日記

厚生労働省から発表された、就労継続支援B型の「報酬改定」。

ニュースの行間を読むと、現場で働く利用者さんやスタッフ、そして納税者である私たちにとって、かなり無視できない内容が含まれています。

SNSや掲示板で飛び交う「怒りの声」を交えつつ、この複雑なニュースを噛み砕いて考察します。

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そもそも、何が変わるのか?

今回の改定のポイントは、ズバリ「報酬区分のハードル上げ」です。

1. 基準が3,000円アップ: これまでと同じ工賃を支払っていても、事業所が国から受け取れる報酬が下がってしまう仕組みになります。

2. 全11区分に細分化: 急激な報酬減を防ぐため「中間区分」を作りますが、結果として多くの事業所で報酬が約3%ダウンする見込みです。

3. 背景: 算定方法を変えたら全国平均工賃が約6,000円上がったため、「じゃあ基準も上げなきゃ」というロジックです。

ネットに渦巻く「3つのギモン」を考察

ニュースのコメント欄に寄せられた切実な声を深掘りしてみましょう。

① 「ないところから、なぜむしり取るの?」

コメント: 「自分が行っていたB型の工賃は時給200円でした。そこを減らして誰が潤うのですか?」

【考察】

時給200円という現実に、胸が締め付けられます。B型事業所の運営は、国からの「自立支援給付(報酬)」で成り立っています。

この報酬が削られると、事業所は設備投資やスタッフの配置を削らざるを得ず、巡り巡って「利用者への工賃還元」がさらに厳しくなるという悪循環が懸念されます。「議員報酬を削れ」という声が出るのは、弱者にしわ寄せがいく構図への本能的な抵抗感でしょう。

② 「これって企業への助成金カットなの?」

コメント: 「障害者雇用をした企業への助成金を削減する話か?」

【考察】

ここは少し誤解があるかもしれません。今回の話は「企業への助成金」ではなく、「福祉事業所(B型)への運営費」の話です。

しかし、本質は同じ。福祉現場に回るお金を絞ることで、結果的に「障害を持つ方の働く場」の質が脅かされるという点では、非常に深刻な問題です。

③ 「検討チームの給料の方が高いのでは?」

コメント: 「そのチームへ支払う給料の方が高いのでは」

【考察】

痛烈な皮肉ですが、多くの人が感じる「官僚・政治家への不信感」を象徴しています。制度をいじる側の人間が、現場の1円、10円の重みをどれだけ理解しているのか?という問いです。

誰が潤い、どう使われるのか?

国側の言い分としては、「限られた財源を、より工賃が高い(実績を出している)事業所に重点配分したい」という意図が見え隠れします。

しかし、工賃が高い事業所だけが「良い事業所」とは限りません。重度の障害がある方を受け入れている場所や、地域に根ざした小さな場所が、この「3%の削減」で立ち行かなくなるリスクは考慮されているのでしょうか。

まとめ:私たちが注視すべきこと

今回の改定は、単なる数字の微調整ではなく、「福祉の現場を効率化(スリム化)させようとする圧力」です。

• 地域区分も見直しへ: 2027年度には地域ごとの報酬単価も変わります。住んでいる場所によって受けられるサービスの質に差が出るかもしれません。

「仕方ない」で済ませるには、あまりに現場の痛みが大きい今回の改定。皆さんは、この「3,000円のハードル上げ」をどう感じますか?

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